直売で購入する野菜にはメリットがたくさん!京都の野菜直売サイトを利用してみよう

直売で購入する野菜にはメリットがたくさん!京都の野菜直売サイトを利用してみよう

前回の記事でご紹介した、畑とつながるをコンセプトに農家から直接野菜販売を行うサイト、『あわいば』。

人と畑を繋げることを目標としていますが、それと同時に、農業が人の生活から離れてしまったことによって引き起こされている農業における課題解決にも取り組んでいます。

農業をされていて、今ある問題を解決したいと考えている方、また出来るところから社会課題の解決に貢献したいと考えている方にぴったりのサイトです。

現在農家が抱える問題として、主に大量消費・生産に伴う規格外野菜の多量廃棄、食料自給率の低下など、「畑が遠いからこそ起こっている問題」が山積みになっています。

畑を身近に感じることで、これらの問題を徐々に改善していきたいと考えています。

農作物の大量生産・消費の問題

1. 近代における農業の歴史

農業人口が全体の約75%だったと言われる江戸時代。

この時はほとんどの人にとって『農業=生活すること』でした。これが明治に入り近代化が一気に進むと、多くの人々の仕事は第一次産業から第二次、三次産業へと移り変わっていきます。

まずこの過程で、多くの人が農業から離れることになります。現代と同じような仕組みが生まれるわけです。

とはいえ、近所づきあいや村の中での結びつきも現代とは比べ物にならないほど強かったうえ、農村自体の数も多かったために今よりもずっと畑が身近にありました。

時代の流れとともに品種改良や機械化が進み、昭和期には米の生産が拡大。

戦時中は食糧難でしたが、戦後の改革などで大量生産することが可能になり、日本人はいつでも米が食べられる状態になりました。

最初こそ国民の飢えをしのぐ手段でしたが、だんだんと農業の国際競争化などの影響もあり、大量生産・大量消費が当たり前になっていったのです。

この大量生産・消費は、農家同士の競争が激化していき、国外から安い食材が大量に輸入されてくる中で、効率の悪い地産地消という考えを衰退させていくことにつながっていきました。

2. 食料自給率と食品ロス問題

2019年度の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%(農林水産省より)。

これは諸外国と比べてみても低い数値となっています。

食料自給率低下の背景には食生活に大きな変化があったことなどが挙げられてますが、だからといって自給率が低いままでいい、ということにはなりません。


今回の新型コロナウィルスによる輸入規制のように、どこかで生産がストップしたり、輸送が困難になると途端に食料を手に入れることが困難になります。

これは国内でも同じことが言え、もし一部の農家にばかり頼っていた場合、災害など不測の事態が起きてしまった時に供給がストップしてしまいます。

さらに、大量に農作物を生産するためには広大な土地が必要です。

そのために森林伐採があちらこちらで行われていることや、輸送時の排気ガスなどによって温室効果ガスが増えることが、気候変動につながっています。

また、大量生産・消費はゴミ問題やフードロス問題にもつながっています。

一年間の世界のフードロスが13億トンに対し、日本はなんと613万トン。これは世界で行われている食糧援助量(390万トン)の1.6倍に相当します(消費者庁より)。

フードロスが起こる原因は、主に2つあり、1つはスーパーやコンビニ、レストランなどにおける食べ残しや規格外野菜等の廃棄、もう1つは家庭での食べ残しや買ったのに使わずに捨ててしまうことなどが挙げられます。

農家の「顔」が見えない今、食べ物を消費する上では見た目と外見が重要視されており、誰がどんな思いで育てていようと、簡単に捨てることができてしまうのです。

近年はSNSで「映える」料理やスイーツ、ブュッフェなどが大人気で、食べることよりもとにかく「映え」な写真を撮ることを目的とした客層も多く、大量の食料廃棄に繋がっており問題にもなっています。

日本では62%の食品が輸入されているのに、多量の食品が廃棄されているという現実。

これは単にもったいない、だけで終わる話ではなく、環境問題や将来の地球全体での人口増加による食糧危機にも大きく影響しています。

3. 規格外野菜について

先ほど出てきた規格外野菜というワードについて、もう少し掘り下げてみたいと思います。

野菜をスーパーマーケットで売るには、規格があります。野菜を、を大きさS・M・L、色や形、品質をA・B・Cまたは優・良・並に振り分けます。

曲っている、キズがついている、色が薄い、太さが足りないという理由で、定められた規格にあてはまらない野菜を規格外野菜とし、それらはカット野菜などで売り出されている一部を除いて、店頭に並ぶことなく廃棄処分されます。

その廃棄量は驚くほど多く、なんと生産量の4割が市場に出ることなく廃棄されているのです。

規格化は、どこの産地から来たものでも、色や形を揃えることで一緒に並べることを可能にしたり、取引の簡素化や流通の合理化という目的のもと行われていますが、その根底には「味は一緒でも見た目の良いものしか買わない」という考えがあるように思えます。

多少見た目が違っても、形の整ったものと同じように美味しいはずの野菜が大量に捨てられてしまっているのです。

しかし、規格に当てはめなければいけないのはスーパーマーケットだけの話。直売所や直売のためのサイト、道の駅などでは、規格外野菜も立派な商品として売れるのです。

課題解決は畑とつながるところから

このように、地元の野菜を食さない、つまり他所からの食材に頼る、というのは問題も多いのです。

こうした背景から、近年では食に対する見直しを行うようになっており、同時に農業を行う上での大量生産・消費に対する考えも変わってきました。社会の中でも、徐々にですが地産地消を意識するようになってきたように思います。

社会課題を解決するためにも、普段から地元の畑で採れた野菜を食し、農家と繋がりを持っていることが重要だと考えています。

「自分のできるところから社会課題の解決に貢献したい!」、「農家さんから野菜を直接買ってみたい!」という方、また「みんなに直接うちの美味しい野菜を買ってほしいな」「どうやって野菜が作られているかみんなに知ってほしい」という農家さん、『あわいば』で畑とひとをつなげませんか?

あわいばのサイトはこちら>>

ライター

ライター:齊藤

齊藤