顔認証デバイスを用いた幼稚園向けの門扉解錠管理システム、MISIRUの開発について

顔認証デバイスを用いた幼稚園向けの門扉解錠管理システム、MISIRUの開発について

投稿が間隔が空いてしまいましたので、いくつか弊社の社内外での取り組みについてご紹介させていただきたいと思い、久々にブログを投稿します。

本日ご紹介させていただきますのは、幼稚園向けの顔認証門扉解錠システム、MISIRUについてです。

MISIRUについてはこちらをご覧ください。

幼稚園の門扉解錠には課題が多い

幼稚園の門扉の開錠はインターホンで事務所におられる事務員さんを呼び出しし、開錠をお願いする、というかなり面倒なフローが残っています。
最近はDX化の影響で様々なシステムが導入されるようにはなってきていますが、それでも現場を覗くと、何かをやってはインターホンを取り、何かに取り掛かるとまたインターホンが鳴る、そんな環境を何とかしたいと共同開発している先輩がシステムの開発を思いたった、というわけです。

また、顔認証デバイスの特徴として顔の登録が面倒だという点があり、特に幼稚園だと登録していただく人がご両親、その親世代など、多数にわたる可能性があるため、これを簡易的に行えるようにする、というのは必須の事項でした。

ICTデバイスとAIシステムの使い所(結局現場に合わせたシステム開発とチューニング)

今回のシステム開発で大いに活用させていただいているのが、デバイス側で提供しているapiです。

api とは、Application Programming Interfaceの略で、今では様々なWebサービスが提供しています。
例えば、大きな需要のあるサービス(例としては会計や労務管理など)は、ほとんどと言っていいほど完成度の高いWebサービスが存在しています。それらの多くはapiを提供しており、外部からの接続を容易にして、そのWebサービスをより活用してもらうようにされているのです。

今回ももし、apiがなく、デバイスの根本まで手を突っ込むような開発を実施しなければいけなかったのであれば、開発スピードはもっと遅くなっていたと思いますし、コストも見合わないものになっていたと思います。

今まだ顕在化していない要望があるなと感じるのは、apiを活用しながら、スピーディに既存のWebサービスに接続するような開発を行い、現場で一つ一つユーザーの声を拾いながら細かくニーズに対応し、チューニングする、ということです。
「コアな業務に対するニーズは既存システムにて対応し、現場に合わせた細かな開発はapiを活用しながらスピーディに、現場のニーズに合わせて地道に行う」という感じでしょうか。

ただ、その時にハードルがあるのは、会社のニーズに対応するWebサービスがすでに存在していて、実はそのサービスはapiで活用できて、既存の社内システムや社内の仕組み・サービスと連動ができるかもしれない、という視点を持つことが難しいという点だと思います。
それにはまず様々なWebサービスを知ることや、1から開発する前に「すでにそんなサービスがあるかもしれない」とWeb上を調べてみること、そしてそれらのデータを簡単に利用できるかもしれないという少し楽観的な視点を持つことも必要かもしれませんね。

AIもB to Bではファインチューニングが主流になる?

若干話はかわりますが、先日ICTやプログラム開発の展示会にお邪魔したのですが、やはり生成AIの活用についてかなり多くのブースで取り入れておられました。

その中で、多く話を聞いたのは、「ファインチューニング」です。一般的な生成aiでは、事前学習のリソースが「広く浅い」のが特徴のため、特定の産業向けのソフトやサービスでは太刀打ちできない、というのがこれまでの認識でした。ところが、事前学習のリソースを、例えばその産業の中におられる方々のマニュアルやドキュメントにすると、それをAIが学習するため、かなり専門的な知識を使いこなす、使い勝手の良いaiサービスになるのです。

今後、プログラムの開発に際しては「様々なサービスを知っているか」という点がスピードの違いに関わって来るでしょうし、弊社としてもAPIの活用や、AIのファインチューニング事例を蓄積していきたいものです。

ところで、MISIRUのお客様の反応

まだまだ導入数は少ないのですが、導入されたお客様では導入後1週間で500ユーザーを超える登録(顔認証の登録)が入ったり、「体感で80%ぐらいの省力化を実現できた」、と言っていただいたりしています。

ちょっと設定不備などがあってご迷惑をおかけしたお客様もありますが、1〜2週間以内には解消できていますのでまずは気に入っていただいているのかなと思っています。

そして、このプロジェクトでの弊社の役割

このプロジェクトでは、以下のような役割を担っております。

  • プログラム開発(インターフェイスの開発を含む)
  • システムの名称作成、商標権取得申請
  • 販促物の制作、展示会への出展内容作成
  • プレスリリース
  • その他

ライター

ライター:スタッフI

スタッフI